1928年にアレグザンダー伯爵が亡くなると、ローランドは若くしてファーバーカステルの当主となりました。1932年、ローター伯爵の弟が設立したジョアン・ファーバー鉛筆工場とブラジルの子会社であるラピス・ジョアン・ファーバーを買収します。1950年には、オスミア社を得てオスミアブランドでの万年筆の製造を開始しましたが、1975年に終了となりました。
1960年から1977年の間に海外拠点が次々と設立されました。例えば、フランスでの販売拠点(1960年)、オーストリアとオーストラリアでの生産工場(1962年)、アルゼンチンとペルーでの工場(1965年)などです。また、第二次世界大戦時に取引停止に追い込まれていたラピス・ジョアンファーバー社を1967年にローランド伯爵が獲得し、現在ファーバーカステルは世界最大規模の鉛筆メーカーとなったのです。